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超電導マグネットは永久磁石や電磁石では得られない高い磁場の発生を可能とする装置です。代表的な応用例に磁気共鳴画像診断(MRI)装置があります。MRI用には既に多くの超電導マグネットが運用され、MRIにおいて超電導マグネットは不可欠な存在となっています。もちろんこれ以外の分野でも超電導マグネットが利用されています。JASTECでは様々な用途に応じた超電導マグネットを取り揃えてお客様に最適なソリューションを提供するよう努めています。
NMR用マグネット |
磁気共鳴原理に基づいた分光分析(NMRなど)に必要な高磁場均一度マグネットを提供しています。試料が置かれる空間の磁場均一度は、実にppmオーダーに達します。一般に高均一度マグネットで高磁場を得るには高度な技術を要しますが、JASTECでは物質・材料研究機構、神戸製鋼と共同で21.8Tもの高磁場NMR用マグネットの開発に成功しています。普及型クラスのNMR用マグネットは定常的に生産され、分析機器メーカーを通じて販売され、900台以上が世界で広く利用されています。 |
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質量分析用超電導マグネット |
生命科学において有効な研究手段のひとつに質量分析があります。質量分析装置で、蛋白質など分子量の大きい試料を扱う場合は、非常に高い測定分解能が求められます。このような高分解能質量分析ではフーリエ変換−イオンサイクロトロン共鳴(FT-ICR)原理に基いた検出装置が採用されますが、この時広い空間での高磁場、高均一度が必要になります。
JASTECは普及型クラスとなる7T質量分析用超電導マグネットをこれまで70台以上製造、販売しております。
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コンパクトMRI用マグネット |
磁気共鳴画像診断装置(MRI)は、X線画像診断と比較して被爆がないことから、画像診断装置として広く使われています。MRI用マグネットは高磁場、高均一度指向マグネットの中で、最も広い磁場均一空間を必要とします。また医療機器として用いるため高い信頼性が不可欠です。JASTECではこのような厳しい要件を満たす、コンパクトなMRIマグネットの開発に成功し、実際に医療現場で手や足などの画像診断に用いられています。
実験動物用MRIマグネット
また医療用とは別に、より高い磁場(〜7T)を実現した実験動物用MRI用マグネットも製造、販売しております。
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高磁場研究用マグネット |
より高磁場のもとでの物質の特性を調べることは科学的にも応用上も興味深いテーマです。 JASTECは独自に開発したNb3Sn線を利用することで、世界最高クラスとなる20T研究用マグネットを提供しています。標準品のコールドボアサイズは52mmで、多岐にわたる研究・開発に利用されています。 |
高磁気力用マグネット |
高磁場と高勾配磁場が共存する環境下では、非常に小さな磁化しか示さない物質も強力な磁気力を受けます。例えば水も1500T・T/m以上の高磁場と高勾配磁場の両立する空間においては、重力に抗して浮上することが知られています。JASTECは、水の磁気力による浮上を実現するコンパクトな高磁気力用マグネットの開発に成功し、製造、販売しています。 |
単結晶引き上げ装置用マグネット 現代社会で不可欠となったIT/半導体産業ですが、その基盤技術であるシリコンの単結晶製造において、超電導マグネットが提供する高磁場が利用されています。シリコン単結晶育成プロセスにおいて融解状態シリコンに磁場を印加することで対流を抑制し、大口径単結晶の生産性向上を実現しています。 |
磁場中熱処理装置用マグネット
ハードディスクに記録された高密度な磁気情報の読み取りヘッドに巨大磁気抵抗 (GMR)効果やトンネル磁気抵抗(TMR)効果が利用されています。磁気抵抗率を十分高くするために、強磁性層の配向着磁が重要で、磁場中での熱処理が必要となります。大口径のウエハにこの処理を可能とする大口径の磁場中熱処理炉にもJASTECの無冷媒型マグネットが世界の各地で活躍しています。
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磁気分離用マグネット |
排水処理施設などにおいて、磁気分離を活用する取り組みが広がっています。
磁気分離は分離したい成分が磁化するように前処理(担磁処理)し、超電導マグネットを用いてこれを選択的に分離する技術です。
取り扱いが簡便でかつ大空間に高磁場を得られるJASTECの無冷媒マグネットは、このような処理装置にも適しています。
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核融合炉用Nb3Sn超電導線 CO2を排出せず、無尽蔵のエネルギー利用を可能とする核融合炉の実現は人類の悲願です。実験炉の実現を目指す、世界多極間合同大規模プロジェクトITER(国際熱核融合炉実験炉)の活動も本格化してきました。ITERプロジェクトでは熱核融合炉を商業運転に用いるための基礎研究が行なわれますが、この最先端の研究においてもJASTECの超電導製品が活躍しています。装置の要となるプラズマ磁場閉じ込め装置であるトロイダルフィールドコイルにJASTECのNb3Sn超電導線材が採用されました。
※より詳細についてはこちらをご参照ください。
ジャイロトロン用マグネット 熱核融合炉においては、核融合反応を自発的に持続できるようプラズマを効率良く加熱することが不可欠で、これに用いられるのがミリ波を発振するジャイロトロンです。電子レンジで水を加熱する際には、マイクロ波の発振器であるマグネトロンを用いることに似ています。ミリ波を効率よく発振する方法は、超電導マグネットの発生する強磁場のもとで電子をサイクロトロン共鳴させるジャイロトロン以外に方法がなく、弊社では無冷媒型のジャイロトロン用マグネットを開発し、核融合研究をはじめ、セラミック焼結などの用途で広く御使いいただいています。
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